今年の十勝地方は、例年になく暖冬でマイナス25度以下になる日が数日しかなく、降雪も極端に少ない年になりました。しかし、今回3回にわたりご紹介した「けあらし」は、今期最大の寒波の中で撮影でき、まるで生きた竜のようなドラマチックな映像となりました。 撮影現場は、北海道幕別町にある十勝川の橋の上ですが、風速2〜3mで体感的にはマイナス27〜8度になります。よってMAKINGでは、滑舌が若干よろしくありません。またカメラのボタン操作を素手で行っていますが、実は、これ、かなり危険で3分も露出していると最悪の場合凍傷になります。必ず、スマホ対応の手袋をはめて操作してください。もし、指先が痛く感じたときは、直ぐさま、脇や首筋の動脈の走る暖かい部分で暖め血行を確保してください。 カメラは、ニコンD850で、マイナス30度くらまでは、何の問題もなく作動すると私の経験では判断できます。ただし電源は外付け「マルチパワーバッテリーパック MB-D18」を使用しています。寒冷地では気温の低下に比例し電池のもちが悪くなるため必須のアイテムとなります。とくにタイムラプスでは、1〜2時間の長時間撮影になるため途中電池切れになっては、もともこもありません。また静止画では、80〜400㎜のなどの望遠でVRとAFをガンガン使用しても安心して撮影ができるため必須の装備と考えております。 https://www.youtube.com/watch?
この他に十勝川の橋の上からは、丹頂鶴も撮影できます。朝焼けが川面に映り、あの世に旅立つ前に現れそうなシーンが撮影できます。レンズは、80〜400㎜のテレ端で撮影してます。さて、ここで注意するのは、吐く息がファインダーにかかると凍りつき曇ってしまうことです。ですから、「ここぞ!」と言うシーンでは、息を止めるか、口呼吸でファインダーにかからないように工夫して撮影する必要があります。凍り付いたファインダーをムリに布などで拭き取ると接眼レンズのコーティングを傷めることもありますので、注意が必要です。